前立腺がん摘出手術の日記 2020年      6月19日

手術当日。 8時20分看護師さんに呼ばれ、手術室へ向かう。

体温は36‣6度 ベッドに仰向けに寝て、足や腕を固定されていく。

なんとなく、鼻が痒くなるが我慢。 酸素マスクを鼻の上に置かれた。

 

鼻が詰まり気味だったので、呼吸が苦しくなる。とたんに、動けない事

や呼吸がきちんとできないことから、不安が一気に増大した。

「呼吸が苦しいです。」と伝えて、少しずらしてくれたが手術の緊張が

一気に来た。呼吸が苦しい事での恐怖感は殊の外大きく、近くにあった

心電図が「ピーピーピー」と早くなり始めたのが自分でも聞こえる。

 

「先生、息が苦しいと不安です」と伝えると、「すぐ、麻酔します」と

言われた。 この後、「〇〇〇〇さん、奥さん来てますよ!」と言われ

目を覚ました。 15時との事。 6時間くらいを手術と睡眠で過ごす。

 

妻が担当の先生方と何か話している。笑い声もあり、馬鹿話をしている

ようなので手術は問題なかったようだ。 私に妻が話しかけてきたが、

目は閉じて休みたがっている。体が本能的に睡眠を欲している。

 

この日はICUで過ごす。ダヴィンチによる手術なので、へそ下1cmの

ところに約3cm、左右太もも付け根から上へ・へそ下6・7cmの場所

に約2cmが2ヶ所、左右太もも中央から上へ・へそ下8・9cmの所に

2ヶ所の合計5か所に約2~3cmの傷があった。

 

お腹に滲んだり残っている血液を抜くパイプや両足ふくらはぎに血流を良く

するマッサージポンプが装着されている。他にも3・4本のパイプが体に

入っている。 もちろん、あそこにも尿を取る管がしっかりと・・。

見ると痛くなりそうなので、退院するまで直視はしなかった。

 

何回か目を覚ましては又寝るの繰り返し。2・3時間は寝た気はするのだが

実際は10-15分程度で目が覚めている。腹部の手術傷あとの痛みは全く

ない。(手術中に妻が担当先生から、傷口の麻酔処理をするかどうかを本人

に確認忘れてた。どうしますか?と聞かれ、麻酔依頼をしてくれたお蔭だ。)

 

ただ、体を動かすことはできない。内臓が体の中でゴロンゴロンしている違和

感がきつい。(吐き気まではない)。膝を曲げてゆっくり体を起こせた。

体温38・6度となっていた。