前立腺がん摘出の日記 2020年    6月24日(術後5日目)

07:30先生方が来られた。お礼を伝えた。正式に退院許可を受けた。

立ったり座ったりしている方が寝ているよりも楽になった。着替える。

へそ下の左右の腹側がやや腫れていた。

 

08:20大便をする 力むことがだいぶ出来るようになった。座る時に

腹部への圧迫感が無くなった。

 

通常時で、おならが出そうになる時、「あっ!身が出そう!」という感じ

の時に、肛門を無意識にギュウッと絞める。この時の膀胱の尿管の筋肉と

の間にタイムラグがあるようで、尿道の根元あたりの尿がキュッと押し出

され、少量だが尿漏れとなっていた。(ピンポン玉直径の円が染みていた)

 

急ブレーキはしないことが一番。また、トイレで力むと体温が上がる。

血流が良くなるのだろうか、発熱とは違うようだ。

 

それにしても、病院とは大変な場所だ。医師には思い責任が、現場看護師

には自己を抑制して様々な患者の無理に接している。薬・トイレ・検温・

しょくじ・その他と戦場であり、手のかかる患者がいると戦力が割かれて

それこそ火の車となり、優先順位がややこしく見えた。

 

「有難うございました。」心からお礼を主治医の先生や市立病院関係者の

皆々様に申し上げます。 もう次の患者の元に動かれて、どなたもいない

病室を妻と二人で静かに立ち去った。  「有難うございました。」

 

一階に降りて、退院手続きを行った。支払い計算をしてもらう。

約50万の費用だった。健保に高額医療申請をしているので、割り引かれ

ることになる。受付横に申請窓口と書かれたデスクがあり、県民共済

がん保険申請書を提出する。一週間はかかるとの事。次の検査が7月14

日なので、そのころに来たら良いとのこと。

 

今、気づいたが、声がかすれていた。お腹にまだ、きちんと力が入らない

からなのか、必要最低限の会話しかしなかったので、声の変調は気づかな

かった。そして、歩く・話す・立っているの時間が多くなり、スタミナの

不足を感じた。ふらふらというよりも、力が入らない、生気が無い。

 

娑婆の空気はうまい! 妻とお昼ご飯を買いに近所のスーパーへ行く。

夕食は子供リクエストでハンバーグとの事。昼をどうするか?牛の赤身や

鶏のグリルが食べたいのは筋肉が落ちているからか?生鰹の刺身と鶏レバ

ー(心臓付き)を購入。何か血になるような物が食べたかった。

 

昼から夕方にかけ、3・4回大便や小便をした。シャワーを浴び、おちん

ちんを大事に洗い、髪も洗う。手術で汚れていた体を久しぶりにスッキリ

とさせた。(左骨盤とへその中間あたりが腫れていた。押すと痛む。また、

右骨盤とへその中間あたりは、膝を床についた状態で膝下の物を取る姿勢

にすると痛む。)

 

精神的にも落ち着いてきた。シャワー後、2hぐらいぐらいすると、委縮

していたおちんちんが伸びッしてきた。めり込み感が消えた。

 

庭でブラックベリーの摘花をした。テレビを見たり3時間ほど動き、疲れ

を感じてきて横になった。2hほど眠る。起き上りは通常通りに戻った。

お腹の内蔵ゴロゴロ感は、いまだ、少々ある。

 

17:30食事をして18:30風呂に入る。

傷口にしみる事もなく、内蔵があったまって気持ち良い。声に張りが戻った。

会話も続いている。(昼は息切れというか、スタミナ切れ)会話は腹と肺の

力を想像以上に使っているようだ。

 

初めて、うつ伏せができた。お酒はまだ飲みたいと思わない。丁度、一週間

の禁酒になった。思いっきりのくしゃみをしたが痛み無く問題なし。 寝た。