前立腺がん摘出手術の日記 2020 6月15日

ダヴィンチで前立腺摘出手術を19日(金)に受ける事になっている。

 

59歳で子供は3人、一番下の子も高校3年だから、もうこれ以上に

子供が欲しいという訳でもない。20代から40代までのやりたい感

も卒業して、時折、ムラムラ来る程度の穏やかな日々である。

それゆえ、万一、機能停止という事でも、諦めはつく年ごろか・・。

 

そもそも、今年2月の職場検診で血液検査のオプションでPSA検査を

したところ、5・8という数字が出て、D評価。すぐに再検査しろ!と

通知に書かれていた。

 

ここの検診では時折、とんでもない異常値をかますので、どうせまた

他の健診検体と間違えたのだろうぐらいの気持ちで、近所の病院へと

向かうことにした。そこで、血液検査をしたところ、5・2と高値が

改めて出たところで、ヤバイ・・のかな感が湧き出てきた。

 

このPSA検査は結構優秀らしい。私の父母にガンはいなかった事から、

強く遺伝された酒好きにより腎臓と肝臓ばかりを注意していたので、

闇夜で後頭部を殴打されたような衝撃だった。

 

その後、別の病院にてMRI検査を行った。その結果、右側の前立腺

がん組織と思われる部分が発見され、生体検査をして確認する事となる。

ただ、MRIで当たりがついていたようで、がん組織が発見された。

これは、細い針のような器具で前立腺の組織をプチッと取るのだが、全身

麻酔をしていても、途中で目が覚めて、麻酔お替りを頂いた。

血尿は出なかったが、1週間後に出張に行った際、気になり射精をしたら、

コーヒー色の水のようなシャバシャバとした精子が大量に出た。

 

それを見た途端に気持ちが悪くなり、悪寒がした。自分の体の中で・・、

何かおかしな事が起きている事を自覚した。 このコーヒー精子は1ヶ月

後までうっすらと出てきたので、全摘後はどうなるのか不安だ。

 

またまた、別の病院に行き、骨シンチグラフィーを行い、がん組織が骨

への転移がないかを調べた。今のところ、浸潤は無いとの事で一安心。

 

3月14日の初診から、4月2日まで、あちこち行ったり来たりだった。

泌尿器科病院の先生から手術はここではできないから、設備のある病院を

紹介しますと言われた。そして、手術方法を色々と説明を受けた。

 

ネットで調べてはいたが、身近に会社の先輩がステージ3あたりの前立腺

がんをヨウ素カプセル埋め込みで、今はとても元気なのを見ているので、

私の頭の中では、それ一択!(あそこもそのまま)

 

であったのだが、医者からは10年以上の生存期待がある場合はお勧めは

出来ないとの事だった。理由は、直腸への影響が大きく、何年か後には、

直腸がんの発生確率が高いとの事。私の先輩も70近い年齢。おそらく、

平均寿命ー現在年齢<10年 という事だったのか・・・。

 

ずばり、聞いてみた。「わたしのおちんちんは大丈夫ですか?」

 

勃起神経を残す事が必要であり、術前ほどに戻るかはその人次第。ただ、

全摘する人も高齢の方が多く、すでに役目が終わっている人は難しいが、

若い人は戻る確率が高いとの事。

 

微妙な年齢・・なので、全摘で役目を強制終了させられる不安を感じた。

だが、放射線治療などは長い期間を要するので、還暦前とはいえ、まだ、

少しは働かなくてはいけない身であり、回復時期の早いダヴィンチでの

全摘手術を依頼することにした。

 

5月14日に県市立病院への紹介状をもらい、泌尿器科の担当先生と会い

お話を伺う。ここでも、全摘を勧められた。気持ちは固まっていたので、

ダヴィンチ手術をお願いし、6月18日入院の19日に手術となった。

 

先生からは、精嚢も一緒に取るから精子は出来なくなると言われた。なら、

コーヒー色の精子を心配する必要はない。勃起神経は半分は残すが、がん

細胞のあった右側は念のため、取りますとの事。

 

バイアグラを飲めば大丈夫ですか?」とまでは、聞けなかった。またの

機会にお尋ねしよう。実は近所の泌尿器科から手術まで心配だろうから、

がん進行を抑える薬を処方されていた。レボフロキサシンという薬で男性

ホルモンを抑える事で前立腺がんの進行を抑えるとの事。

 

3週間ほど飲んでも何ともなかった。 市立病院の先生が「もう飲まなくて

良い」と指示があり止めたのだが、時々、体がとても痒くなる。また、乳頭

が痛い。中学1年か2年の頃におっぱいが少し腫れたようになり痛かった、

あの乳首限定バージョンのような感じになった。

 

入院前にゴルフコンペがあるのだが、バンドエイド貼るか、胸部サポーター

でもしないと、これは困った。

 

入院に向けての準備も始める。寝巻・お水・コップ・安い電気カミソリ・歯

ブラシ・体を拭くデオドランドシート・ムヒアルファ・ムヒ頭部用・タオル・

耳栓・アイマスク・そして、十字帯(ふんどしみたいな布)・フラットタイプ

の紙おむつ・紙パンツ・・・ 結構、いっぱいになる。

 

前日に、スマホとパソコンを入れて持参すればよし。

 

術後の精神的な身体的な変化であり感じた事を書いていく。

もし、私よりも若い方が、同じ境遇になった際に、少しでもお役に立てれば、

何よりである。