前立腺がん摘出の日記 2020年     6月22日(術後3日)

夜間、隣の90歳男性のいびきがすごい。耳栓をして、タオルを目に当てて

両端で耳をふさぎ、アイマスクをかける。これで、音質が低くなり洗濯機が

一定周期でゴオオー・・・ゴオオー・・・というように聞こえ始めたら、

こちらの呼吸ももそのリズムに合わせて気にならなくなった。

 

あくびがか弱いけど出来るようになった。咳はまだ、お腹を気遣っているよう

であり、弱弱しいがお腹の力は少しは入る。  だいぶ長時間を寝た。

 

薬で看護師に起こされなければ、5hは眠り続けていただろう。今まで寝て

いて夢の内容は変なものばかりだった。

06:00採血。 歯を磨く。ガラガラガラと強いうがいで喉を洗浄できた。

07:30朝の検診。 明日1Fで確認後問題なければ尿管を取るとの事。

尿管が取れれば、尿パックが無くなり、移動もトイレも身支度を楽になれる。

明日を楽しみに、尿パックを携え相部屋横の自遊空間に行き、髭を剃る。

この入院のために2200円でアマゾンで購入した電気カミソリが活躍。

今日は晴天だ。久々に外の景色を見た。気持ちがいい。唐湊温泉が見えた。

 

朝食後、3回目の便通。 まず、尿パックを流しに掛けて、靴を脱ぎ、寝巻の

ズボンを脱ぎ、ロングパッドを外し、十字帯を延ばして、胸元に仕舞う。

十字帯の腹部に血が少し付いていた。動いているときに出血したようだ。最近

体が楽になり、運動が多かったか。何となく体が重い。 床に戻り寝た。

 

9時頃に検温。 体温37・1度 血圧H119 L79

どうも、動いて・痛くて・強化して、食べて・寝て・修復する・・ようだ。

ベッドで横になり、お笑いDVDを思い出し、ひっそりこっそり声を出さずに、

思い出し笑いをする。笑うと結構腹筋が動き鍛えられる。

 

喉の痛みは氷枕3回目で完全に治癒した。喉右側下部を触って押せば少々痛いの

かなという程度。胸(肺)も楽。時折、胸が軽いつまり感が出るが支障はない。

 

妻が見舞いに来る。愛用の水2Lを2本。飴ちゃんを大量に5袋の差し入れ。

日が経つに連れ元気になると、水の消費が激しくなってきた。体が欲し体外へと

不要物を排出しているからなのか。 ふくらはぎの痒みは止まっているが蕁麻疹

のようなボコボコはそのままだ。蒸れたり熱くなるとぶり返していた。

 

動く事、話す事が回復には大事だ。筋肉や内臓を動かさねば・・、一人お笑い

思い出し笑いを今日も継続しなくては。 10分ぐらい妻と話すと便意を感じて

きた。妻は駐車場代がかかるからこれで帰るとの事。妻が帰り、トイレへ行く。

 

水を大量に飲んでいるからか、尿タンクがすぐに満杯になり重い。そういえば、

看護師が尿タンクの尿を空にしてくれると、膀胱内と尿タンクとの水圧の変化が

あるのか、タンクが空になると膀胱の中が吸い上げられる変な感覚がある。

幸い、いままで尿はきれいで問題ないと言われていたのが嬉しかった。

 

4回目の大便は下痢。食事時に飲んでいる酸化マグネシウムの錠剤が効きすぎて

いるようだ。今晩より止めてもらった。看護師が来て、忘れていた書類にサイン

を依頼される。(入院診療計画書)事後になるが、退院が近くなったからと説明

があったが、ただ、こちらに渡すのを忘れてただけだろう。

 

少し寝ていると、体が軽くなった。ただ、疲れたり、体を動かしすぎると熱が出

てくるようだ。ベッドで体を横にしていたら、体を動かしたくなった。寝ながら

脚を左・右と股関節を中心に動かす。上腕を90度まっすぐ上に肩から腰やお腹

までの筋肉をゆっくりとじんわりと動かす。少しずつだが体全体と腹部がリンク

してきているように感じてきた。

 

夕食後、寝ていると左ふくらはぎが強烈に痒くなる。これまでに、ムヒを塗り、

メンタームを塗ったが完治しなかった。(ムヒは一時的に痒みを抑える効果ある

が、かきむしった跡が小さいかさぶたが点々と残り、触ると痛い。メンターム

塗ってから掻くと皮膚を傷めない。)汗ばむと痒みが出る。

 

テイッシュを水で濡らしふくらはぎを拭くが効果は無し。タオルをふくらはぎに

巻いてシーツと直接触れないようにすると落ち着いた。今度はお尻のシーツとの

接触部分が痒くなってきた。臀部の左右ともに掻くと、皮膚が蕁麻疹になったか

のようにボコボコとしてきた。尿取りパッドは外側が水漏れ防止になっているの

が原因か、通気性が悪い。前方は尿管が気持ち悪くパッドをゆるゆるにして横漏

を無視、多い日は絶対危険の状態なので蒸れにくい。

 

隣の90歳の男性が部屋を変わり、中年男性が夕食後の遅い時間に来る。

点滴のモーター音がうるさい。昨日の爺さん対策を施すが、機械音は小さくても

いびきと違って高周波なのか、耳栓を通り越して来る。息が合う、呼吸を合わせ

るとは良くいったものだ。機会の連続音には合わせられず、睡眠不足。